白い外套者  Aquila alb







白く長い皮マントを身に着けた者をこう呼ぶ。
別名【アクィラアルバ】。古代の言葉で「白い鷲」を意味するという。
その由来はおそらく、翼を持たないにも関わらず白い該当を羽織りどこにでも現れるがためなのであろう。
冒険者においては、その生業からして異様に目立つ白いマントを好んで羽織る者はほとんどいないため
白い外套を羽織った者たち=外套者という風な認識が自然と出来上がっていた。

白い外套者の存在は確認できる範囲では古くはエルフ史伝書の中世期初期にまで遡るとされている。
しかし、その存在は伝説と化しており
風説に過ぎないと考えている者も数多いため一般的には実在しないと考えられている。
それは古代魔術を研究している者はこの白い外套者の存在が不可解であり
同時期に同じような存在が各地に同時に存在しているという
ある種のタイムパラドックスを移動魔術だけでは説明がつかないことからきている。
つまりは、白い外套者が複数いるのではないかという疑惑である。
白い外套者が用いる瞬間的移動魔術の術式を「転移魔術」と呼ぶ。
高等な移動魔術である転移魔術を用いることは、普通の魔術師などでは到底不可能であり
その方法を知っているのはおそらく、移動魔術の創始者であるユバンラダケその人のみであろうと言われている。
彼らが実在すると仮定しても、彼らが何のために活動しているのかは全くわかっていない。
かつて、物好きな魔術師が白い外套者を追って世界中を旅したというが
結局その行方や意図は掴めずに夢半ばで没したという。

また、彼らは【アルス・マグナ】古代語で「大いなる法」を使えると言われているが、定かではない。
また、白い外套者だけではなく、それ以前には黒い外套者も目撃されていたらしく
近頃では両者ともに頻繁に目撃されているという。